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妊娠糖尿病の記録

長女かーの妊娠時に、私は妊娠糖尿病と診断され総合病院へ転院となりました。1人目妊娠で妊娠について無知だったこともあり、つらかったことを思い出します。

あくまで「私自身の」「医療従事者ではない人間の」経験談となりますのでご了承ください。現在妊娠糖尿病で大変な人への暇つぶしや気休めになるかなと思って記事を書いています。私も妊娠時、妊娠糖尿病の人の記録等を読んで励まされました。

この記事における血糖値の単位は[mg/dl]、HbA1Cの単位は[%]です。記事中では血糖値やHbA1Cの単位は省略しています。

目次

妊娠糖尿病疑い

妊娠12週の妊婦健診時の尿検査で尿糖が+3!!妊娠糖尿病の検査をしますといわれました。検査までの期間に糖尿病についてひたすら検索し、過去の健康診断の結果を調査しました。1年に1度職場の健康診断を受けており、最新の検査結果ではHbA1Cの値は5.0、空腹時血糖が88、尿糖は-。妊娠前は少なくとも糖尿病とは無縁だったと考えていますし、実際にお医者さんにもそういわれました。

妊娠糖尿病の検査と確定

妊娠16週の妊婦健診時と同時に、妊娠糖尿病の検査で75gのブドウ糖ジュースを飲む前、1時間後、2時間後の血糖値を測定する検査を受けました。

結果・・・

空腹時:79(92以下ならOK)→OK

1時間後:205(180以下ならOK)→アウト

2時間後:203(153以下ならOK)→アウト

で妊娠糖尿病が確定しました。

この時の気持ちですが・・・

今でこそ妊娠出産は安心安全が一番でそのほかは二の次なんて考えていますが、その当時脳内お花畑妊婦だった私は、出産は豪華な産院で夫と豪華フルコースを食べて、マッサージをしてもらって、絶対個室で・・・なんて考えていました。もちろん、これらが悪いことだとは思っていません。しかし当時の私は、妊娠出産の安心安全よりもこれらのことしか考えていませんでした。

総合病院への転院が決定し紹介状を書いてもらっている間、今後どうすればいいのかわかりませんでした。

お医者さんには妊娠時にはインスリン(膵臓から出る血糖値を下げるホルモン)の働きが悪くなる人が一定数いるから気を落とさずに、と言われましたがその後のことを考えると本当に気が重かったのを覚えています。

転院

総合病院に転院したときは、本当に不幸のどん底だと思っていました。今でこそ笑い話ですが、つらいのは自分だけと思ってしまうくらいの精神状態で不安定でした。今つらい妊婦さんもいると思いますが、一番大切なのは数か月後に元気な赤ちゃんを出産し、自分も健康であることです。妊娠は確実に1年以内で終わります。とにかく1日1日乗り越えていってください。

妊娠糖尿病になったので、総合病院にて産科と同時に内分泌代謝内科の通院がはじまりました。お医者さんにはまず2週間血糖値を測定し、それから今後の方針を決定しましょうと言われ血糖値測定の機器をレンタルし血糖値を測定しました。私の通った病院では、日々の血糖値の結果によっては管理入院ではなく通院でもよい、とお医者さんに言われました。

起床後および朝昼晩の食前と食後と1日に7回、自分で指に小さな針を刺しゴマ粒程度の血液を採取し、血糖値を測定していきました。

慣れればそこまで痛くもないのですが常に血を採取するので憂鬱な気分になる原因ですよね・・・。血を採取して読み込みさせても、血の量が足りずエラーで測定できないことも何度もありました。針を刺さなくても血糖値を測定できる技術の開発が進んでいるそうですが、早期に実現を望みます。(もう実現しているのかしら?)

2週間測定した結果、私の場合は平均食前血糖値:80 平均食後血糖値:110程度であり血糖値が安定していることにより入院せずに通院で診察していきましょう、またインスリン注射はなしでよいと言ってもらえたため管理入院はせず、インスリン注射もひとまずありませんでした。もちろん毎日の血糖値測定は続き、2週間に1度の通院および栄養指導を受けていました。

私が日常生活で気を付けたことは、白米を玄米にすること・お菓子はナッツ類および某コンビニの低糖質パンのみにすること・食後に運動することです。

白米を玄米にすることは、私には効果がありました。玄米にしてよく噛む生活になったので、満腹感が得られるようになりました。

お菓子はナッツ類および某コンビニの低糖質パンのみに切り替えました。

特に某コンビニさんのロカボシリーズには頭があがりません。パッケージに糖質の量が書かれているので参考になりました。

運動で効果があったのは、歩くことと筋トレです。YouTubeの激しめの筋トレは効果ありました。季節がよければ歩くのもいいと思います。私は妊娠中の運動の制限がなかったので運動を取り入れましたが、無理な妊婦さんもいらっしゃると思います。その場合は無理せずに食事制限と、インスリン治療で元気な赤ちゃんを出産するために頑張りましょう!

出産

ほぼ予定日通りに破水および陣痛がはじまり入院しました。陣痛がはじまったのは夜22時、出産は翌朝6時と出産にかかった時間は8時間程度であり初産としては平均的だったのではないかと思います。

2人目3人目は、1時間程度で出産したので、よく8時間も陣痛に耐えたなと今となっては思います(汗)

妊娠糖尿病になると、赤ちゃんはお母さんのおなかで高血糖の中過ごすので、生まれた瞬間お母さんの血流がなくなり低血糖を起こす可能性があります。(詳しくはお医者さんに聞いてくださいね!)

赤ちゃんの血糖を測定してもらったところ、少し低血糖ということで産後すぐにミルクを飲ませてもらいました。その後の入院中も毎日赤ちゃんの血糖測定をしましたが、低血糖になったのは初日のみでその後は血糖値も安定し、そのほかの処置はありませんでした。この時に、血糖管理も少しは報われたのかなと安心した覚えがあります。

産後入院中の血糖値

産後の入院中は、起床後と毎食後の1日4回の血糖測定を行っていました。起床後の血糖値:70程度 毎食後の血糖値:90程度で安定しており、入院中はお医者さんに「4か月後にもう一度検査するけど、この結果であればたぶん妊娠時のみに糖尿病を発症するタイプだと考えられますね」と言われました。緩めの総合病院だったのか、私の血糖値の状況なのかわかりませんが、産後の食事に関しては糖尿病食ではなく産褥食でご飯は大盛りでした。

妊娠中は、少しでも気が緩んで白米を食べると食後血糖値が140とかだったので、ご飯を大盛りで食べても産後の食後血糖値が100未満だったことに衝撃を受けました。

妊娠中の身体はいつもの身体ではないんだなと感じますね。

残念ながら豪華フレンチではなかったですけどね・・・

産後の糖尿病再検査

産後4か月のころに、糖尿病の検査で再度75gのブドウ糖ジュースを飲む前、1時間後、2時間後の血糖値を測定する検査を受けました。

結果は・・・

空腹時:70(妊娠時は92以下ならOK)

1時間後:130(妊娠時は180以下ならOK)

2時間後:98(妊娠時は152以下ならOK)

HbA1Cは5.2

であり糖尿病ではない、という診断がおり一安心したことを覚えています。

しかし、妊娠糖尿病になった人は将来糖尿病になる可能性が一般の人より高いので、食生活には気を付けて年に1度は健康診断を受けてください、と言われました。

この検査で、ひとまず私の内分泌代謝内科の通院も終了しました。

病院出た瞬間ガッツポーズ!4か月の長女かーを連れて、ウキウキしながらマクドナルドのポテトLを食べケーキを食べました。(そして胃もたれしました)

2人目3人目の妊娠

2人目以降の妊娠時にも妊娠糖尿病にり患する可能性は高いと言われていたため、2人目3人目では妊娠検査薬が陽性になった時点で紹介状なしで初診から総合病院に行きました。紹介状なしで総合病院に行くのはお金もかかりますし、現状の日本では非推奨です。しかし、

「1人目妊娠時に、妊娠糖尿病となり総合病院へ通っていたことを電話で伝えOKをもらったこと」

から、総合病院で妊娠検査からお願いしました。

妊娠確定後の妊婦健診で妊娠糖尿病の話もしましたが、お医者さんには

「妊娠初期の血液検査で、血糖値は基準値以内」であることから、気を付けて診察はするけれど妊娠糖尿病の検査は通常の妊婦さんと同様に判断する、と言われました。

その結果、食事と運動に気を付け妊娠生活を過ごし、妊娠28週で妊婦さん全員に実施される妊娠糖尿病の検査にひっかかることもなく、2人目も3人目も総合病院に通院しているのにいたって普通の妊婦で出産も何事もなく終えました。

通っていたのは総合病院かつ大学病院でもあったため、リスクなし妊婦の扱いで学生さんの立ち合いも多かったです。

出産時は2人目も3人目も学生の助産師さんの立ち合いもありました。

さらに3人目は学生助産師さんに(ほぼ)取り上げてもらいました。

学生さんの立ち合いや処置(処置と言っても、学生さんのみで処置されることはありません。誓約の書面もありました。)が嫌な場合はもちろん断ってよいのですが、1人目でハイリスク妊娠になった経験から学生さんの立ち合いを頼まれる=ノーリスク妊娠 ではないかと妄想し、私自身はむしろ嬉しくて仕方ありませんでした。

まとめ

総合病院で切迫流産・早産をはじめハイリスク妊娠やハイリスク出産を目のあたりにし、2人目妊娠以降は「豪華産院で素敵に出産」のお花畑妊婦から「母子ともに安心安全に出産できればOK」「妊娠出産は何が起こるかわからないからドーンと構えておく」の考え方になったことは、私自身のその後の人生に(今のところ)プラスになりました。特に出産後、子どもと一緒にいると予定通りに日々が過ぎることはまずありません。その場その場で何とかしていくことを楽しめるようになったと思います。「自分の思い通り」にいかないときの対応力が格段に上がりました。世の中に100%リスクがないなんてことはないと考えたほうが気分も楽に過ごせます。(ここでいう「リスク」とは投資と同様不確実性のことです)

妊娠糖尿病になってよかった、とは言えませんが、

  • 糖尿病について知識を深めて健康について考える機会になったこと
  • 総合病院でしっかりとした医療を受けることのできる環境への感謝
  • 自分の身体は自分で大切にしていくこと
  • 生きていく上で100%はないこと
  • その日一日、どうにかなるさと楽しく過ごしたほうが気分がよいこと

もちろん金銭的なことや車のことなど現実的なことも考えましたが、妊娠糖尿病になって考え方が変わったからこそ、3人目の妊娠・出産に踏み切れたこともあります。

現在、妊娠糖尿病と診断されて暗くなっている妊婦さんもいらっしゃると思います。まずは出産まで、良いことに目をむけながら頑張っていってください。

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